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夕日を眺める人

過去でもなく、未来でもなく、今を生きる

先日、うつ・心の病・不登校の方向けのヒーリングのセッションを受けに福岡県筑後市から来られた方と、「今を生きる大切さ」についてお話しをさせていただきました。

「人生は一度きり」とよく言われます。

いつも今を生きている私たちは、過去に戻ることもできませんし、未来を確かめることもできませんから、「今この瞬間」に出会うものが一度きりでもあるのでしょう。

時々、私たちは過去の出来事にとらわれて、後悔や悲しみで心がいっぱいになることもあります。

「あの時、こうしていれば」
「もし、あの道を選んでいれば」

と思い返せば、どこまでも追求することができて、心が傷ついてしまうこともあるんです。

でも、過去を変えることはできません。

今までいろんな出来事を造ってきたのは自分自身かもしれませんが、それに縛られることはないんです。

草原で朝日に照らされる人

私たちの生きている時間は、過去、現在、未来として区別されていて、その三つの時間帯のつながりの中で生きています。

今、ここ生きている現在もすぐに過去になって、未来が現在としてやってくるなかで、

もうすぎてしまったことにいつまでも心をとらわれていたり、まだずっと先の未来についてとまどうことがあるのなら、

これから新しくやってくるものの価値や大切さを見逃してしまうこともあるかもしれません。

ですから、私たちがいちばん目を向けておくところは、過去でもなく、未来でもなく「今」なんです。

今をどう生きるか。

いつも、今に全集中なんです。

(今を生きることについて、以前にもこちらの「今ここを生きる姿勢」のなかでお話しをさせていただきましたね)

昇る太陽を見る人

「一息に生きる」(禅語)という言葉があります。

ひと呼吸するその瞬間、瞬間を一生懸命に大切に生きなさいという意味の言葉です。

目の前の出来事とか、いろんな人との出会いだけでなくて、美しい景色や季節が移り変わっていくなかで感じる皮膚感覚にも意識を向けて味わってみること。

それが、今を生きることだと思います。

あなたももう知っているとおり、この世界には、いろんなものが存在しています。

そのような、一つひとつの瞬間に感じられるものを、ただ過ぎ去っていくものとするのではなくて、一度受け入れて五感を使って感じてみること。

今を生きるという意識をもつようになったあなたは、周りの人にも影響を与えていきます。

今この瞬間に集中できているあなたは、いろんな人との出会いを大切にして、会話を楽しんで、深い絆を築くことができるはずですから。

心のバランスも、穏やかな気持ちも、調和も、きっとそこに見つけられるはずです。

とらわれず、惑わされす、流されず。

ただ、今この瞬間を一生懸命に生きていきましょう。

「人生というのは、
 どのくらい無我夢中の時間を過ごせるか、で決まると思う。
 僕にとっては、あの頃が無我夢中だった。
 そういう時期があるから、
 いくつになってもまたやってやろうと思えるんです」
 (大島渚)

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