全ては操れないこと
私たちにはコントロールできるものと、できないものがあるということ
仏教に「一切皆苦」という言葉があります。
人生は思い通りにならない、という意味の言葉なのですが、それはすべての可能性をあきらめるということではなくて、
うまくいかなくて当たり前という余裕を持つことで、怒りや不安で心を動じさせないということです。
イライラしたり、感情を抑えることができない時もあります。
そのような時は、視点を変えてみること。
いろんな角度からとらえてみてください。
それは、今だけの感情や損得で目の前のことを凝視するのではなくて、全体のことを見る余裕を持つということ。
生きていれば、今の自分の力ではどうにもできないことに出会うこともあります。
そこで、奮起して乗り越えていくことも人生の醍醐味ですが、そこであなたが感情を抑えることができなくなったり、周りにネガティブな影響を与えてしまうのなら、こう考えてください。
人生は完全に狙ったとおりにいくものでもないから、自分についても他者についてもコントロールすることはできないと。
コントロールできないものをコントロールしようとするから、自分に負荷がかかっていると。
人生の進み方は無限の選択肢があります。
派手に生きることも、穏やかに生きることも、自分を中心にしても、他者を中心にしても、最期は誰もが同じようなところに落ち着いていきます。
だから、すべてをコントロールしようとすることは手放していのです。
目の前に現れるコントロールできない出来事も、本当の意味ではマイナスなものはないですから、長い視点で見てください。
そのつまづきがあったおかげで、自分をゆっくり見つめ直す機会を与えられたり、大きな決断をするきっかけを見つけることもあるからです。
すべては自分の人生に必要なことが起きているとわかれば、大きくとらえることもありません。
今だけしかできないことと、あとで取り返しのできるものの区別もできます。
目先の結果よりも、その過程が大切であることにも気づきます。
この世界のものはすべて、変化をし続けること。
すべてのものがつながっていて存在していること。
うまくいかないこともあること。
そのことを理解できれば、私たちの心はいつでも穏やかであるはず。
人生についても、自分についても、他者についても、長い目で見てみてください。
「答えを知らないほうが、発見が増えることに気づいたんだよ。
出会ったものに、びっくりしてもいいんだって
思えるようになるとね」
(映画「ヤング・アダルト・ニューヨーク」より)
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