おかげさまの心
人と人の関係は、おかげさま
先日、占い・ヒーリング・除霊のセッションを受けに来られた方と「自分のそばにいる人に感謝をすること」について、お話をさせていただきました。
私たち日本人の、社会的な人と人との関わりが始まったのは、大昔の農耕によるものだと言われています。
だから、その頃の「田畑を耕して、種をまいて、作物を育てて、収穫する」流れを、
みんなで力を合わせて行ってきた人たちをご先祖にもつ私たちの心の中にはずっと、
「おかげさま」のDNAのようなものが受け継がれていると思うのです。
「相利共生」という言葉があります。
おたがいの利益になるように、行動をして、一緒に生きていこうという意味の言葉です。
今、自分を主張することの大切さに意識が向けられ始めている時代のなかで、その気持ちが強くなりすぎて、「自分が、自分が」という、周りのことを見ることができない状況のなかにいれば、なにか違和感を感じることもあります。
そのような時は、自分の中にある思いやりや感謝の想いを思い出してほしいんです。
成果を求められる時、どんな状況であっても、思いやりや感謝をもってチームワークを生むことはできるのですから。
(思いやりの心をもつことについて、以前にもこちらの「思いやりの心とは」のなかでお話しをさせていただきましたね)
「おかげさま」という言葉は、その語源は「ご先祖様」という意味なのだそうです。
そうとらえると、亡くなられてこの世にいない、今はもう陰(かげ)に隠れているご先祖様がつないできた命を、私が今生きているから、
今まで、自分一人の力だけで生きてきたと思っていても、自分を生んでくれた両親がいて、その両親にもそれぞれの両親がいて、
そうしてさかのぼっていけば、とてもたくさんのご先祖がいることも気づきます。
ご先祖様のうちの一人でもいなかったら、今の自分はいないということにも感謝ですよね。
そうして、今、私は生かされていると感じることができた時に「おかげさま」という想いが湧き上がってくるんだろうと思います。
その考え方は、他のどのようなことについても同じなんだろうと思います。
たとえば、お仕事やどんなことも、自分一人でできることにもだいたいの限界はありますから。
私たちは、自分を試しながら成長をしていくのですから、最初からそのことに気づくことは難しいもの。
でもいつか、一人ではだめなんだということを経験した時に、この世界のどんなことも「おかげさま」で成り立っているということに気づ課されるのでしょう。
静かに思い出せば、あの時に誰かに支えられていたことも、今そばにいてくれる人が与えてくれる豊かさにも感謝することができます。
いつかあなたにも、誰かの支えになったり、誰かを励ましたり元気づける機会がやってきます。
その時は、いつか自分がしてもらった通りにしてあげるだけ。
そうやって、私たちは成り立っているはずですから。
「自分が使うことのできる時間がいのち。
それを何にどう使うかが、
生きていくということ」
(日野原重明)
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