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遠くの街を眺める人

一人ひとりが、この世界のために何かの役割りを担っていると知ること

先日、「うつ・心の病、不登校の方向けのヒーリングセッション」を受けに来られた方と「間を持つことの大切さ」についてお話しをさせていただきました。

いろんな技術が発達していくにつれて、なにか物事についても計算や効率が求められてきている気がします。

それにつれて、「間」を持つことや「ゆとり」を持つことが忘れられているような気がするんです。

「忙しい」という字が「心をなくす」と書くように、効率を優先にすることを続けていけば、目標を早く達成することができます。

でも、人間としての大切なことを忘れることもあるんです。

それは、心の穏やかさや周りと分かち合うこともそう。

人間は行動や表現が鋭くなりすぎると、他者を傷つけてしまうことがあります。

時には、自分自身も傷つけてしまうこともあるかもしれません。

でも、心を穏やかに丸くすることで、他者と争うことも自分に疑問を感じることも少なくなってくるはずです。

(心を穏やかにしてすごすことについて、以前にもこちらの「人間らしく美しく生きる」のなかでお話しをさせていただきましたね)

夜空を見上げる人

でもそれは、初めから分かることではありません。

誰もが心のなかに自分の目指すものを持っていますから、それを実現するためにまずは自分の思う通りにやってみることから理解できるようになるものですから。

そして、都合の良いことも悪いことも、いろんなことを経験をして年齢を重ねていくうちに、私たちは「丸く」なっていきます。

計算や効率を第一にして行動をしていた時期をすぎて、心を穏やかに余裕をもって周りを見ることができる自分になることで、自分の中に円熟味という魅力が生まれてくるんです。

この世界が役に立つものや鋭いものばかりだったら、お互いに傷つけ合うこともたくさんあるかもしれません。

だから、役に立たないことにも、パッと見ただけでは無駄に感じるものにも、同じように価値があるのです。

人間も物事も少し鈍いぐらいのほうが、味があったり、面白いこともありますよね。

それが、人間らしさを感じさせてくれるものですから。

手をつないで歩く恋人

神話のなかで伝えられている、天の岩戸に閉じこもられた天照大神を、いろんな神様が力を合わせて外に連れ出そうとしている時、

天照大神が岩戸の隙間からみんなの顔を見られて、「みなの顔(面)が光で白く見えた」と言われたことが「面白い」という言葉の語源になっているそうです。

私たちは、困った状況の中でみんなで力を合わせて、そして光が射す瞬間を嬉しく思う、面白く感じるのでしょう。

いろんな人がいるからこそ、出来上がっているのがこの世界です。

私もあなたも、一人ひとりがこの世界の豊かさのために、何かの役割りを担っているんです。

自分自身に違和感や疑問を感じる時は、一度ゆっくり、自分の内にある価値を見直す機会なのかなと思います。

「誰でも心の中にもっとも深く根ざしている願望は、
 自分の本当の価値を認めてもらいたいということです。
 他人の価値を認めなさい。
 そうすればあなたの価値も認めてもらえます」
 (ジョセフ・マーフィー)

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