真理はシンプルなもの
この世界の真理とは、日々の当たり前の中にあること
先日、ヒーリング・占い・除霊のセッションを受けに来られた方と「日々いちばん大切にすること」について、お話しをさせていただきました。
私たちが、日々の生活のなかでいちばん大切にすること。
それは、当たり前のことかもしれませんが、今、目の前にあることを一生懸命にやることだと思うのです。
私たちは、大切なことは複雑で難しいものの中にあるはずと考えてしまいがちです。
でも、いろんな宗教の経典で説かれている「大切なもの」は、たとえば「悪いことをせずに、善いことをする」というような、とても当たり前で簡単なように感じさせてくれるもの。
本当はこの世界のすべてのものごとは、そういうものなのかもしれません。
その善いことというのも、ただルールを守るとか、人に迷惑をかけないということだけではなくて、自分が正しいと思う行動をすることや、執着をしないこともそうなのでしょう。
だから、そのような善いことをするというのは、分かっていてもなかなかできることではありませんから、一生をかけて目指してみるだけの目標なのだと思います。
当たり前だと思っていたことのなかに大切なことを見つけて、その価値に気づいて、自分の考え方や行動を改めることが、人生を変えていくことでもありますから。
真理や本質とは、そんなに複雑で難しいものではなくて、シンプルで当たり前のものばかりです。
だから、私たちは日々、当たり前を実践し続けるだけなのです。
「もしあなたが、誰でもできることをお出来になるなら、
私はあなたの弟子になりましょう」
(千利休)
という言葉があります。
当たり前のことを実践するのが、どれだけ難しいかということを説かれた言葉です。
逆に、これさえやっておけば間違いのないことも存在しないことを伝えられているような気がします。
私たちは、これが正解だとか、これがあれば大丈夫というものを求めてしまいます。
でも、絶対的な正解や安心はないのです。
正解や安心がないからこそ、シンプルな考え方が手に入りますし、当たり前のことを大切にして、自然体で丁寧に生きることもできるのです。
人間として自分が与えられた性別や環境という生を、精一杯に生きてみたいと思う気持ち。
勝ち負けとかでもなくて、日々、当たり前のことをこなしながら、一人ひとりの分野のような世界を突き詰めて生きてみたいと思う気持ち。
そこに、この世界の「大切なもの」があるはず。
私もそう思います。
「目の前に何があるのか。
“今ここ”を見極めるのが、何よりも難しい。
だが、それ以上に大切なことはない」
(映画「リンカーン」より)
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