好奇心というパワー
可能性は好奇心が創る
人間は、忘れながら生きている生き物だと言われます。
昨日、会話で聞いた言葉や、ちょっとした出来事、一昨日の晩御飯など、目や耳から入ってきた情報は早めに消えていくように、私たち人間の頭の構造はなっているそうなのです。
それは、頭の中の情報の断捨離のようなものなのですが、そのなかでも怖かった記憶や苦しかった記憶や恥ずかしかった記憶はずっと覚えているものです。
もし、頭の中が楽しい記憶や嬉しい記憶であふれていれば、自然とポジティブに物事をとらえられそうな気もするのですが、
私たちが感情や心で痛みを感じる記憶を覚えているのは、いつかまた同じ痛みを経験しなくていいように、それを避けることができるようにするためなのだそうです。
だから、私たちが何かをしようと思う時は、過去の経験から予想をして計画を立てて行動しているはずなのです。
一度経験したことが次の行動の糧となるのはとても便利なことなのですが、でも失敗をしないように、
過去にうまくいったことだけから行動を決めていくと、新しい展開を創造していくことが難しくなってくるのです。
私たちのイメージと行動は無限の可能性があります。
行動にブレーキをかけてしまうのは、周りの状況や誰かの言葉の場合もありますが、自分自身の記憶から生まれる思考によることもあるのでしょう。
でも、その思考を導き出した過去と現在では、周りの環境も、タイミングも、自分のレベルも異なっているのです。
ですから、同じようにそのままうまくいかないという結果にはならないのです。
そして、あなたの胸の中にある想いも、あの頃の自分より大きく、深くなっているはずですから、自分のやりたいことや望むことを思い切ってやってみてください。
その時の大きな原動力の一つが、好奇心です。
子供のころは誰もが好奇心が旺盛ですから、好奇心のままに、いろんなことに興味を持ってチャレンジすることができたはずです。
続けることの難しい努力も、好きなことをしているという楽しさがあれば、苦しさを忘れて夢中になれたこともあったはずです。
だから、その時はいやいやながら取り組むこともなくて、どんなことにも主体性をもたせてくれたはずなのです。
好奇心とは、感情やその時の気分も超えて、目の前のことに取り組ませてくれるものなのでしょう。
そして、才能がないという言い訳も頭に思い浮かばせることもさせなくしてくれるものなのでしょう。
諦めないという気持ちは、気合いや根性や、意志だけによるものだけではなく、好奇心の強さにもよるからです。
好奇心は、無から有を生み出すことのできるパワーです。
そして、目の前の現実を無視して視野を広くさせてくれるもの。
常識離れな発想を生み出すことのできるものですし、批判や反対も関係のない努力を支えてくれるものでもあります。
それぞれの時代に、それぞれの価値観の常識や教えがあります。
これからの時代に大切なことは、自分で創造していく力を発揮すること。
もし、時間や空間的な制限はあるとしても、精神的な自由はいつでも感じることができます。
その自由とは、自分で決めたことを自分で実行できると分かった時に感じられるもの。
その時に、現実的に何かをもっていないといけないこともありませんし、どんな環境でも関係はないのです。
好奇心があれば、可能性も大きくなります。
私たちの可能性は、好奇心が確信させてくれるのです。
「昨日と同じことを、きょうは繰り返すまい。
どんな小さなことでもいい。どんなわずかなことでもいい。
多くの人々の、このわずかなくふうの累積が、
大きな繁栄を生み出すのである」
(松下幸之助)
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