感情のコントロール
先日、福岡からヒーリング・除霊を受けに来られた方と、「感情のコントロール」についてお話をさせていただきました。
私たちの感情には、ポジティブとネガティブが存在します。
一般に、ポジティブとは積極的で肯定的な明るいイメージの「陽」であって、ネガティブとは消極的で否定的な「陰」のイメージがあります。
ですから、私たちは常にポジティブであるように努めるべきだと思ってしまいます。
でも、この世界は「正しいには悪い」「善には悪」というように、一つのものに二つのとらえ方が存在する二極の世界。
だから、片一方のとらえ方に偏ることは、「こうあるべき」という固定観念や、一方的なイメージからレッテルを貼るような、他者へのジャッジを生んでしまうのです。
大切なことは、心がポジティブに明るい光の方を向いていながらも、ネガティブな闇からも目をそらさず、その中道に在るか。
そして、受けるべきネガティブなことを避けて、自ら学びの機会をなくそうとしていないかということ。
自分に降りかかってきた災難や病気や事故を、この世界で最もつらいものだと感じるのは、人間のとらえ方次第なのです。
責めることで自分が不快になってしまうこともできるし、そういったことも確かにこの世界の一部だと認めることもできるからです。
心が痛むような言葉や行為に出会う時、あなたは「神に試されている」のです。
その先に何が起こらなければならないのか、
それは、あなたが心に描いて起こしていくのです。
人生とは、自分の反応の仕方で変わっていくのです。
正しく反応する能力こそ、人生を豊かにするために必要な能力です。
正しく反応できれば、正しく処理できる。
正しく処理できれば、期待している結果を得ることができるのです。
その正しい反応力とは、「知恵」のこと。
いつも、どのようにすれば自分が正しく、人や出来事に向き合うことができるかを思案して、思いをめぐらすこと。
知恵という言葉は、辞書では、このように定義されています。
「事の道理や筋道をわきまえ、正しく判断する心のはたらき。
事に当たって適切に判断し、処置する能力」
私たちは、人生で起こる出来事をすべてコントロールすることはできません。
予期していなかった問題が起きたり、いやなことをされたりする可能性は常に存在するからです。
でも、問題に直面した時に、それにどう反応し、どう処理していくかは、自分の責任であり、自分で自由に選ぶことができるのです。
人生は、自分の反応の仕方にかかっているということ。
それこそが、道理をわきまえることだと私は思います。
何かを手に入れたから、幸せになるのではなく、生き方が変わることで幸せになる。
幸せになるためには、こんなことだけで十分なのだと、きっとわかるようになるのです。
感情は自分で選ぶもの。
感情は、あなたの意志に基づいているから、それを「あなたがそれをしたかった」のです。
そして、いやな感情は、なるべく思い出さないほうがいい。
過去に何があったかよりも、これからどう生きるかのほうが大切なこと。
思い出すことで、今のあなたが否定的な影響を受けるなら、あなたの人生にとってマイナスだからです。
感情は自分でコントロールできるもの。
人間は、怒りの感情を引っ張り出さなければ、怒れないのです。
怒りという感情は、わざわざ思い出さなければ、自然にわいてくるものではありません。
あなたが選ばなければ、怒りの感情は出てこないのです。
幸運は、準備された心に訪れます。
「準備された心」とは、「器を大きくしておく」ということ。
そして、幸運を迎え入れて喜ぶことと同じように、不運に見舞われた時、それに耐え抜く力も備えておくこと。
何が来てもいいように、いつも受け皿を広く、深くしておくこと。
そのためには、あなたの心のなかにある、人や人生を測る「物差し」を変える必要があります。
人間は、持っている物差しが短いと、イライラするようにできているからです。
「この世界を測る物差しが短かった」「見えない大きな力によって生かされていると気づいていなかった」と分かった時、無限大の物差しを手に入れることができるのです。
それから、物事をおおらかにとらえられるようになる。
それは、あなたが想像する以上に簡単な転換で、誰にもできることなのです。
幸福や人間の価値は、あなたの意志にあります。
そして、人間の真価とは不運や逆風のなかで現れるのです。
だから、今、あなたは自分自身への確信を少しも緩めずに、笑顔でこれから幸運を受け取る準備をしておくこと。
自分の感情にとらわれず、惑わされず、流されず、自在に使いこなして、
怒りや悲しみの気持ちにも折り合いをつけて、限られた生の時間をより良く生きる方向へ向かわせる。
あなたの心の中で、きちんと納得して、あなたの感情を扱っていくのです。
「怒り、憎しみ、悲しみ、呪い。
マイナス感情は追放しましょう。
嬉しい時、楽しい時、幸せな時にだけ感情を活用する。
感情を上手にコントロールできる人が、一番洗練された人間です」
(美輪明宏)
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