欲をコントロールする
幸せになるための手段を目的にしないこと
先日、うつ・心の病・不登校の方向けのヒーリングを受けられた方と、「欲を少なくして生きる」ことについてお話しをさせていただきました。
欲というものについて、あなたはどのようなイメージがありますか?
私たちは、誰もが大なり小なりの欲を持っています。
その欲を実現しようとして努力をして、充実感を感じたり生きがいを感じることもあります。
そして、それが実現できた時には満足感を得ることもできます。
そう考えれば、欲は私たちが生きていくための原動力になるものですから、「良いもの」なんだろうと思います。
でも、自分の欲がほしがるままに進んでいると、他の人の持っている欲とぶつかることもあって、自分のことしか見えなくなることもあります。
欲張れば欲張るほど、自分のことも人生も見えなくなってしまうことになるのなら、欲は「悪いもの」という見方にもなるんです。
大切なことは、どれだけ手に入れれば満たされるのかという加減を知ることなんでしょう。
必要以上のものを手に入れようとして、自分の内にある欲が自分を覆うぐらいのものにならないように、上手にコントロールしながら付き合っていくんです。
そのために、時々、今の自分が持っている欲について、第三者の気持ちになって客観的に観察してみてください。
理想のような目指すところに向かっていくための原動力として働いている部分もあれば、
それが手に入らなければ何もできないと思い込んでいる部分もあるでしょう。
その欲を満たすために失うものの大きさが見えていなかったりするかもしれません。
ですから、あなたを不自由にさせている部分や、あなたを束縛している部分や、考え方を複雑にしている部分の欲を手放すこと。
心を静かにして、ゆっくり心の中にある欲に向き合ってください。
本当にあなたが求めているものが何なのかについて、考えてみてください。
あなたが一生懸命に求めている物やお金は「手段」にすぎないのです。
その奥にあるものを見つけてください。
そこにあるのは幸福感です。
あなたが今、手に入れようとしているのは「幸せになること」なんです。
(手段ではなく、幸せそのものを目指すことについて、以前にもこちらの「足りなくても大丈夫」のなかでお話しをさせていただきましたね)
「この世界は人を満たすことは十分できるが、人の欲を満たすことはできない」
(マハトマ・ガンジー)
という言葉があります。
幸せになるための手段を目指していればブレてしまうもの。
でも、幸せ自体に目標を定めていれば、これからの道もはっきりと見えてきます。
あなたの幸せを実現するためには、何かを持っているとか、何をしているかとかはとても小さいことでしかないんです。
幸せとは、心で測るものですから。
だから、欲を少なくして気持ちを軽くしてみれば、求めていたものは自分の手の届くところにあったりするんです。
少欲は今の自分に必要なものだけを見せてくれますから、シンプルな生き方をさせてくれます。
自分の感性を信じて、自分自身の目でものごとを見ることをさせてくれます。
あなたが見たいように見ることができる世界は、あなたの考え方と行動を変えていきます。
その先に、きっとあなたの求める幸せがあるはずですから。
「迷う、ということは、一種の欲望からきているように思う。
ああもなりたい、こうもなりたい、こういうふうに出世したい、
という欲望から迷いがでてくる。
それを捨て去れば問題はなくなる」
(松下幸之助)
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