すべては善いもの
どんな事にも向き合って、その中に意味を見つけようとする姿勢
この世界で生きているすべての人は、それぞれの役割をもって自分を表しています。
作り出す人、教える人、楽しませる人、助ける人など、いろんな役割を見つけて誰もが自分を表しています。
そうして生きていると問題に出遭うこともありますが、もともと問題というものは自分一人では起きにくいもの。
だから、自分を悩ませることが現れるということは、誰かと関わりながら自分の役割をしっかりこなしているからこそ。
そして、今までどのような事を経験してきたかも、学歴や職歴だけではわからないものです。
一人ひとりが、今からは想像できない、いろんな逆境を乗り越えてきているのですから。
人生で起こることはすべて、自分に善いものとよく言われます。
そう思うことができれば、たいていの出来事や誰かの言葉には動じなくなるのでしょう。
でも、目の前のトラブルや苦労について、突然に自分の意識を変えて「善いもの」と見ることはなかなか難しいものです。
最初はいろんな感情や思いが湧いてきて、悩んだり迷うこともあります。
そして、それを乗り越えて、自分の歩んできた道を振り返った時に、それは「善いもの」であったと初めて思えるようになるのです。
そうした経験を重ねながら人生を歩んでいくと、どのような事に直面してもポジティブにとらえるようになって、その出来事に取り組む力が湧いてくるようになるのです。
「一日一日を大切に過ごしてください。
そして、『今日はいい事がある。いい事がやってくる』
『今日はやりたい事が最後までできるんだ』
この事を思って生活してみてください」
(瀬戸内寂聴)
という言葉があります。
私たちが逆境を乗り越えるときは、心から逆境にちゃんと向き合っている時です。
もしそれができない時は、「なんでこんなことになったのか」という過去への後悔と、
「これからどうなってしまうのだろう」という未来への不安ばかりを見ているのかもしれません。
人間の心は、「過去」「現在」「未来」を判別できないものですから、心で思えばそれがいつも「今」となるのです。
そして、私たちが生きることができるのも、行動をして変化を起こすことができるのも「現在」だけなのです。
だから、逆境を乗り越える時に必要なことは今の目の前のことにしっかり向き合うことなのです。
今、自分の人生に起こっている出来事が、すぐに善いことに思えないとしても、その出来事は私にとって必要があるから、今このタイミングで私の前に現れていると知ってください。
それができれば、それだけで受け取り方も大きく変わって、その感覚が気づきを与えてくれるます。
出来事の意味を見つけることは、頭で知識として理解することではなくて、自分の身体を通して得られた体感と一緒になって、心が動かされること。
だから、どんな出来事も自分には必要なものだったと思えるようになる。
そして、部分的に見ていた景色が全体を俯瞰してとらえるようになります。
原因から結果につながる流れが見えることで、時間という軸も自分なりに大局からみることができるようになるのです。
だから、自分が今、何をしなければいけないかがはっきり分かるようにな。
自分一人では見ることのできなかった景色が、誰かと関わることや、出来事を経験することを通してだんだん見えてくる。
あなたの関わるすべてのものは、あなたの善いものなのです。
「生き方にルールなんてない。
あるのはいつも、ヒントだけだ。
さまざまな人々と出逢い、さまざまなヒントをもらいながら、
誰もが自分自身にとって、「ハッピーな旅」をすればいい。
他人に自分のルールを押しつけたり、押しつけられたりすることなく、
自分の気持ちいいペースで、気持ちいいやり方で、胸を張って生きていこう」
(高橋歩)
この記事へのコメントはありません。