ギブ&テイクの法則
与えれば返ってくるという法則
この世界には、説明ができなくても信じざるを得ないような、法則のようなものがいくつか存在します。
そのなかの一つに、日々の生活のなかで私たちが当たり前のようにとらえている法則、それが「ギブ&テイク」なのです。
この世界は、自分の行ったことがちゃんと返ってくるという法則があります。
たとえば、お仕事をしたあとでその対価としてお給料が返ってくるように、
ギブ&テイクの形で、人生はプラスマイナス0という所に最終的にはどのようなことも落ち着くのかもしれません。
そのような法則の効いている中で生きている私たちは、時々、気持ちが先走って「ギブ」の前に「テイク」を求めてしまうことがあります。
つまり、行動する前に見返りを考えるということです。
それは、お仕事などでは先を見据えることでもありますから、悪いことではないのでしょう。
でも人間関係においては、少しの見返りを手放すことでうまくいくこともあるのです。
「与える行為は、心を開放します」
(マヤ・アンジェロウ)
という言葉があります。
これだけ私はやっているのにと思ったり、
相手の行動に合わせて意見を言えなかったり、
連絡が返ってこないことにイライラしたり、
そのとらえ方をこのように変えていくのです。
見返りを求めずに、ただ与えていくなかで、
相手の成長を見守ることができるようになって、
他人はコントロールしようとしてもできないものだと理解する。
まずは、返ってくるかどうかを深く考えずに、与えていいのです。
与えれば返ってくるのです。
もし、与えた相手から返ってこないとしても、いつかどこからか返ってくるとわかっていれば、ふとしたサプライズのテイクもとても楽しみとなるのです。
「得るものを変えるためには、まず与えるものを変えれば良い」
(福島正伸)
という言葉があります。
対人関係のなかで、その関係性をギクシャクさせてしまう時も、そのやり取りの中に見返りを求める心があるからなのでしょう。
私の熱意のあるアドバイス聞いた相手はそれに答えてくれるはず。
私のがんばっている姿を認めてほしい。
いろんな理想があるはずです。
人に求める理想、場に求める理想、自分自身に求める理想。
その理想に向かって進んでいくなかで、自分の起こしたアクションに対してこうあってほしいと期待する気持ち。
それが見返りなのです。
でも、理想とは自分にとっての完璧なもの。不足や不満もない、幸せな状態のことです。
この世界には完璧なものや100%のものは存在しないように、その理想がそのまま現実になるかどうかはわからないのです。
どんなに完全に思えるものでも、どこかに欠けているところがあるのですから。
人それぞれに理想の形は違います。
今、目の前の出来事の未来についても、あなたと隣にいる人の見ている理想が違うようにです。
その時に、察してもらうことで気持ちのやり取りをしていれば、誤解も生まれるかもしれません。
あなたがするべきことは、相手の立場になって、こちらから察すること、言葉で気持ちを伝えること。
この世界は、自分一人だけの世界が集まって出来上がっているのです。
そのなかで、出来るかぎりの理想の形にもっていこうとするあなたには、見返りを求める気持ちは必要ではないのです。
「真心をもって人を助ければ、必ず自分も人から助けられる。
これは人生の最も美しい見返りの一つである」
(ラルフ・ワルド・エマーソン)
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