競うより大切なこと
競うことをやめてみることで、たどり着く価値観とは
私のヒーリング・除霊のセッションの中で、お悩み相談という形でお話しをさせていただくことがあります。
そのなかで、お仕事や学校のなかでの競うことに話題が向かうことがあります。
私たちの生きている社会のいたるところで、競争が存在します。
競争は、私たちを成長させるものですが、でも、行き過ぎた競争は私たちに二者択一を迫ることや、本当はもっとあるはずの選択肢を見えなくさせることもあるのです。
競争も行き過ぎれば、人生の多様性や心の豊かさを見えなくさせるものなのでしょう。
でも、今までの経験からもう理解できているように、この世界を生きていくのなら、競争から逃れることは難しいのです。
それならば、逆にどうすればこの世界を心地よく、いきいきと生きていくことができるか。
そのためには、競うことからちょっと外れて、自分だけのものごとを判断する基準を持つこと。
そうすれば、人生は生きやすくなるのです。
大切なことは、この社会すべてから目を背ける「逃げ」ではなく、視点を変えるということ。
その意識が、きっとこれからあなたの人生を充実させてくれる生き方に導いてくれるはずです。

「迷う、ということは一種の欲望からきているように思う。
ああもなりたい、こうもなりたい、こういう風に出世したい、
という欲望から迷いが出てくる。
それを捨て去れば問題はなくなる」
(松下幸之助)
という言葉があります。
競争意識とは、他者と比べることで、私たちのなかに生まれるもの。
子供のころには、勉強などによって意識をもつことがありますが、
年齢を重ねて社会に出るようになると、就活や仕事を経験することで、競争がつねに身近にある生き方になっていきます。
競争の原理は、勝つことが正しくて、負けることは悪いとされますから、
勝つことに執着をするという流れになってしまえば、それが悩みや苦しみに繋がる原因となってしまうのです。
でも、その流れを生むものは、競争の結果によるもの。
だから、結果にいたるまでの過程に目を向けることが大切なのです。
それはつまり、結果が出るまでの瞬間、瞬間をどれだけ大事にしたかということ。
あなたの心のなかにある思いを大事にしたかということ。
結果がどうあっても、それにとらわれない生き方は、自分を大切にする生き方につながります。
競争する相手も他者から自分自身へと変わっていくはずです。

「すべては出会いによって実現されていく」
(喜多川泰)
という言葉があります。
この世界を生きているという現実を変えることはできません。
でも、その現実をどう受け止めるか、人生についての価値観をどこに置くかを変えることは、誰にでもできること。
競争する意識を外せば、目の前の景色が変わります。
周りの評価にも一喜一憂することも少なくなって、それが怒りや嫉妬の感情を呼び起こさなくなります。
だから、あなたの本当の実力を発揮できるようになるのでしょう。
大切なことは他者と比べない自分、他者も自分も責めない自分を見つけること。
それは、豊かな人間関係やいいご縁を引き寄せることにもつながるのです。

他者に対する愛情や思いやりがあれば、心も落ち着きます。
自分の心の中が愛情と思いやりで満たされている時、私たちの肉体の免疫機能が高められていく効果があることが、最近の研究によって報告されています。
逆に、心の中に怒りを覚えたり、不安があったり、恐怖感を感じている状態では、身体の中の免疫機能が低下してしまうことも報告されています。
他者に対する善い思いを持つことができれば、それが私たちの心と身体の両方によい影響を与えることができるはず。
余裕のある心で他者のためを考えること、他者の役に立ちたいと行動することができたなら、いつかきっと自分自身の苦しみからも解放されていくはずです。
「魂が天国の入り口にたどり着くと、門番が二つ質問をするんだ。
門をくぐれるかどうかは、その答えで決まる。
“あなたの人生に、喜びはありましたか?”
“あなたの人生は、他の人に喜びを与えましたか?”」
(映画「最高の人生の見つけ方」より)
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