すべては繋がっている
他者を理解することが、自分を理解すること
先日にヒーリングのセッションでお会いしました方と、「自分と他者の関係」についてお話しをさせていただきました。
私たちは、自分のことを「人」とか「人間」と言ったりします。
「人」という漢字は、二人の人間が支え合っている姿を表していて、「人間」という言葉には人の後に間という字がついていると言われるように、
私たちの在り方は自分と他者との間に結ばれていく関係のなかで成り立っているものなのだろうと思うのです。
現実の世界では、限られたものを先に手に入れることが求められるような感覚がありますが、それは自分と他者の間に壁をつくるようなもの。
そのような時、私たちは他者を恐れる気持ちを感じたり、自分の世界に閉じこもってしまうものです。
でも、本当は人と人の間には、目には見えないつながりがあると思うのです。
たとえば、どんな人との間にも同じ空気が流れていて、同じ空を一緒に見ることもできて、同じ空気を吸って、同じ水を飲んで、同じものを食べているようにです。
そうして、お互いに交わり合っているのが人間の姿だと思うのです。
もし今、あなたが周りの人とうまく人間関係を結べなくても、いつも誰かとなにかを共有していることを意識してほしいのです。
それは、物だけでなくて感覚もです。
そのことが分かれば、今までのように他者の存在は重く感じることはなくなるはずです。
(誰かと共有することの大切さについて、以前にもこちらの「『ワンネス』という世界観」の中でもお話をさせていただきましたね)
「自分自身を愛するように隣人を愛しなさい」
(旧約聖書 レビ記19章18節)
という言葉があります。
他者のことを自分と同じように見るのは、すぐには難しいことです。
私たちは、誰かのために何かをしたいという気持ちを持っていますが、その行為に対する見返りを心のどこかで求めてしまうこともあったり、期待どおりのリターンに出会うことを嬉しいと思うからです。
自分自身がまず満たされていなければ、他者のことを考える余裕も生まれないこともあるかもしれません。
でも、それを理解した上でこの言葉について考える時、他者との関わりのなかでこそ、自分の中にあるものがゆるされていくような感覚があるのです。
たとえば、自分を大切にしていて誰かをほったらかしにすることはできなくて、誰かを大切にしていて自分をほったらかしにすることはできないように、
他者に対する感情は、自分に対する感情でもあるからです。
あなたに必要なものは、他者との関わりのなかで見つけることができることができるかもしれません。
そう考えることができれば、他者をゆるすことが自分をゆるすことになって、他者の喜びが自分の喜びになることも分かるはず。
この世界は、私が楽しむための場所。
でも、いろんな人と共有することでその楽しみは無限に増えていくことを知る時、あなたの心にはいつも平和があるはず。
今、自分がここにいる意味も感じることができるのです。
そうやって、この世界も私たちも成り立っているはずですから。
「この世で経験することは、なに一つ空しいものはない。
歓びも悲しみも、みんな我々によく生きることを教えてくれる。
大切なのはそれを活かすことだけですよ」
(「花匂う」より)
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