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手をつなぐ恋人達

つながりが輝かせる私の人生

人生をどれだけでも変えることができるということは、自分自身の努力によるものや、状況が好転する出来事の起こるタイミングなど様々なものからの変化によります。

それとは別に、人と人の「ご縁」によって変化が起こされることもあります。

人間ひとり一人の魂は個々のもの、肉体も自分だけのものとして与えられていますが、私たちは命のつながりの中で生かされているのです。

ご先祖様から両親からつながって、恋人やお友達や、職場や、ふと出会ういろんな人の命とつながって、私たちは今を生きているのです。

それは、つまり自分の命は自分だけでなく、たくさんの命とつがることで満たすことも輝かせることもできるということ。

私たち人間は、神様に似せて創られた存在だと言われています。

それは、外見だけではなく内面も含めてです。

でも、神様は完全な存在ですが、私たちは不完全な存在です。

どんなに完璧に見える人も、どこかに欠けている所が備わっているようにです。

そして、その欠けている所を満たそうとして、私たちはいろんな物を手に入れたり、努力をしますがなかなか満たすことはできません。

その欠けている所を満たすことができるのは、自分自身ではなく、他者だからなのです。

神様は、私たちが支え合って分かち合うように、私たちを不完全に創られたのでしょう。

「人として生まれることは難しく、今生きていることも有り難いことだ。
 世の中に仏があることも、その教えを聞くことも有り難いことだ」
 (ゴータマ・シッダールタ)

という言葉があります。

私たちが人間として生まれて、正しく生きることは難しいもの。

そして、生きているだけで在ることが難しいもの。

という意味の言葉です。

地球上の命の中で、私たち人間が生まれる確率は2000000000000分の1ぐらいだそうです。

そう思えば、今ここに生きている私たちの命は奇跡のようなものに感じます。

この命の奇跡をつないでくれた両親やご先祖の生きた道を思うと、ただただ「ありがとうございます」と言いたくなります。

そして、同じようにこの世のすべてはつながっていますから、いろんな人との出会いにも感謝です。

出会えたことを大切に思えてきます。

私があなたをそう思うように、私もあなたからそう思われる存在でありたいと思います。

普段、何気なく口にしている「ありがとう」は、きっと私とあなたのつながりへの感謝を表す言葉なのでしょう。

人間の肉体の皮膚や筋肉や、骨や血は常に生まれ変わりながら、新しいものと入れ替わっているように、自然や環境もすべてがそうして変化をしていきます。

私たちの心も、最初は何も決められていなくて、周りの人や環境から影響を受けて、自らの学びによって、変化をしていきます。

そのようにして、変化をくり返すなかで、いろんなものが反応し合って、出会いと別れをしながら、心の向きが定まっていく。

今の私は、今まで出会ってきた人や物事の影響を受けて創られてきたもの。

そう思えば、すべてのものはつながっていると分かるのです。

「人間は一人では生きられない」と言われますが、その通りなのかもしれません。

つながりの中で生きている命が私たちだからです。

そのつながりの中で、私たちの肉体や心が常に新しくされながら、また次へとつながっていく。

そう思えば、いろんな人との距離を近く感じます。

誰かのために何かをすることは、自分のためにしているような気にもなります。

つながりに気づくことで、自分と他者を隔てているものを取り除いてくれます。

人と人のご縁によって輝かすことのできる命ですから、苦しむことや迷うことではなく、私も喜んで楽しむことを感じていきたいと思います。

『「私」と一言でいいますが、「たくさんの命」のつながり「たくさんの出会い」があって今こうしてあるのです』
 (逸見道郎)

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