他者との関わり
あなたが見ているその姿が、その人のすべてではないから
先日、福岡県福津市からヒーリング・除霊・占いのセッションを受けに来られた方と、
「他者との関わり」ということについてお話をさせていただきました。
この世界のすべてのつき合いは、出会いから生まれるもの。
それは出来事に出会うことも、人との出逢いのこともそう。
そのすべての出会いを、仏教では「ご縁」といいます。
私たちが今いる関係は、自分がその場所にいるからこそ生まれたご縁なんです。
もし、今勤めている会社を選ばなかったり、いつかの決断と行動がなかったら、その人たちとは出会っていなかったご縁ですから。
でも、そのご縁でつながることができた人のなかには、どうしても合わない人もいるものです。
お話の内容や考え方や、物事のとらえ方が合わなくて、ストレスを感じることもあると思います。
私たちのお悩みでいちばん多いケースは、そのような職場の人間関係のストレスだと言われていますけど、
でも、少しだけ心を穏やかにして考えてみてほしいんです。
日々、あなたが自分と合わない人と一緒にいるのは、職場の環境の中だけのことだと考えてみてほしいんです。
職場というのはお仕事をする場所ですから、お仕事を進めていくために言いたくないことも言わなくてはいけなかったり、
気が進まないこともしなくてはいけなかったりする場所なんです。
お仕事を中心にする考え方でいることが当たり前とされている環境の中で、その環境に影響されている者同士がお互いを見ているはずですから、
ひょっとしたら、あなたはその人の会社での姿しか見えていないはずです。
職場を離れると、みんな自分と同じようなことで嬉しいと思ったり、同じようなことで悲しいと思う人になっているはずですから。
私たちはつい、ある一つの条件のなかだけで他者を判断してしまうことがあるのかもしれません。
(他者との関わりについて、以前にもこちらの「自立という生き方」のなかでお話しをさせていただきましたね)
誰かと関わりを持つ時、出会った場所や、おたがいの立場などの「条件」があったりします。
でも、その条件ばかりに目を向けていると、その人との関係をきゅうくつにしてしまいますし、
その人の本当の魅力を見つけられなくしてしまうんです。
今までのあなたがいろんな環境に身を置きながら、いろんな自分になれていたように、
どんな人にも同じような変化があって、今の考え方と在り方を身につけているから、
今のことだけではなくて、今までのこと、これからのことをいっぱい語り合ってみてください。
そうすれば、今までその人に抱いていた印象も大きく変わってきます。
こんな時代もあったんだ、こんな考え方をもっていたんだという発見があるんです。
その発見の数だけ、親しみも増えていくはずです。
あなたが見ているその人の姿が、その人のすべてではないとわかったら、
あなたが見ているあなた自身についても、同じだとわかります。
他者を見る目は、自分自身にも同じように向けることができるのですから。
「人の欠点ばかりを見るのではなく、
その人の中に輝く光を見つけようとしなさい。
あなた自身もまた欠点を持つ存在であり、他人も同じです。
互いの光を見つけ、それを尊重し合うとき、真の和が生まれるのです。
そしてその和こそが、あなた自身をも照らす光になるでしょう」
(聖徳太子)
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