孤独になること
誰とも違う、オリジナルな自分を意識すること
先日、東京渋谷でヒーリング・除霊・カウンセリングのセッションを受けに来てくださった方と、「孤独になること」についてお話しをさせていただきました。
「孤独」とは、一人でいることや他の人とのつながりが薄い状態のイメージがありますから、なにかネガティブなものに感じてしまいます。
でも、それは孤独ではなくて「孤立」のこと。
孤立とは、一人ぼっちであることを連想させるものですから。
孤独も孤立も、どちらも人の輪の中にいて初めて感じることができるものですが、孤独の方にはポジティブな側面もあると思うんです。
たとえば、私たちは自分が他の人とは違うものを持っていると気がついた時に、それが自分のオリジナルなもの、個性なんだと自覚できます。
周りの人と違うところや自分の個性は自分一人では気づけませんから、オリジナルな自分を見つけるためには、人とのつながりの中にいることなんです。
「和して同ぜず」(論語)という言葉があります。
みんなと調和しながらも、自分を見失わないという意味の言葉ですが、
みんなの中にいて個を意識するということは、ある意味、孤独であることだと思うんです。
ですから、自分が孤独でいることを否定することもしなくていいですし、孤独であることを恐れることもしなくいいんです。
(孤独をポジティブにとらえることについて、以前にもこちらの『「孤独」をポジティブに』のなかでお話しをさせていただきましたね)
「孤独なとき、人間はまことの自分自身を感じる」
(トルストイ)
という言葉があります。
みんなと違う自分という意識は、誰もがもつことのできるもの。
そこで優越感をもつことや、自分の存在証明を強く求めようとすれば、他者との比較が生まれてしまいます。
でも本当は、すべての人が自分自身をこの世界で「ただ一人の自分」だと思うことができれば、自分と誰かを比べる必要はないんです。
私たちの真の幸福感も、誰かと競い合って手に入るものだけではなくて、
自分の内面を見つめて、自分の成長を認めることや目標を達成する時の個人的な満足感から得られることもありますから。
私たちは、ただ一人の存在として孤独なのかもしれません。
でも、それは一人ぼっちということではないんです。
オリジナルな「個」が集まってこそ、「全」として成り立っているのがこの世界ですから。
「温かさ、親切、そして友情は、世界中の人がもっとも必要としているものだ。
それらを与えることのできる人は、決して孤独にはならない」
(アン・ランダース)
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