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朝日の光を受ける人

欲望をポジティブなエネルギーに変えること

私のヒーリング講座の中では、イメージを使うことの大切さを教えています。

ヒーリングというエネルギーを使う「見えない世界」では、イメージとエネルギーによって変化が起こされて、

目に見えるものを積み重ねていく「見える世界」では、イメージと行動によって変化が起こされますから。

イメージから変化が起こることをお伝えしています。

私たちは、思考の働きによって常に何かを頭の中でイメージしています。

歩いている時も、お仕事をしている時も、車を運転している時も、いろんなイメージを思い浮かべています。

そのイメージは、これからの展開についての可能性をいろんな視点から見せてくれるものですから、とてもポジティブなワクワクするものもあれば、足を止めさせるようなネガティブなものもあるのです。

そこで恐れを感じさせるイメージにとらわれてしまうと、まだ起こっていないことに不安を感じたり、もう終わったことに怒りを感じたりしてしまうのです。

不安や怒りは、穏やかな感情よりも強い刺激を心に与えますから、その湧き上がってくる感覚を繰り返したくなることもあるのです。

空を見上げる人

「私は、敵を倒した者より、自分の欲望を克服した者の方を、より勇者と見る。
 自らに勝つことこそ、最も難しい勝利だからだ」
 (アリストテレス)

という言葉があります。

不安や怒りは「煩悩」であると言われます。

煩悩は満たされない欲望から始まるものですから、惑わせることや悩ませることをさせるものでもあります。

そう考えると、欲望を持つことが悪いことのように思えてきますが、本来、欲望とは私たちの原動力となるためのもの。

「今はまだ手に入っていない」と思うことから始まる欲望が、いろんな考え方をさせて、いろんな行動を起こさせてくれるのです。

逆に、手に入れたいと思った瞬間にあきらめることやをしたり、まだ手に入れていないことを悩むことをすれば、苦しむほうへ向かっていきます。

でも、手に入れたいと思い始めてから手に入るまでは必ず時間差があるもの。

手に入れるまでの過程を楽しむ姿勢を持つことで、欲望が自分を元気にさせてくれるものになるのです。

(欲望とうまくつき合うことについて、以前にもこちらの「怒りを外す」のなかでもお話をさせていただきましたね)

海を眺める女性

「限りないもの それが欲望」(「限りない欲望」より)と、井上陽水さんも歌われているように、欲望はどこまでも求めさせることをします。

でも、その歌の一節に続く「流れ行くもの それが欲望」という一節が表しているように、欲望のすべてを満たすことはできないことは、時間がたつことで分かるようになるのでしょう。

今のこの欲望を満たすことができれば幸せになれるんじゃないかと思うことが、実は本当の煩悩であるのかもしれません。

欲望は、そのすべてを満たそうとするものでもなくて、そのすべてを消そうとするものでもなくて、うまくコントロールしてポジティブなエネルギーとするもの。

なるべく、悪い面より良い面を見ていくこと。

なるべく、暗い面より明るい面を見ていくこと。

それはどんなことにも、自分自身にもです。

「欲するところをわずかにすることで
 私は自分自身を豊かにする」
 (ヘンリー・デイヴィッド・ソロー)

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