真っ直ぐな心で生きる
過去をすべて糧に、これからを明るいものにするために
私たちの悩みというのは、なんでこのような出来事にあうのかとか、どうしてこのような環境にいなければいけないのかという、
今、自分の置かれている環境や境遇に納得できていないというところに最終的に行き着くような気がします。
たとえば、受験や就職にむけてしっかり準備していても、希望の学校や会社に入ることができなかったり、
一生懸命働いていても、それにふさわしい評価を与えられなければ、今の境遇や環境についての悩みが生まれるのです。
そう考えるとつい、もっと良い環境の中にいるなら、私はもっと成長できるし、もっと評価をされてもっとうまくやっていくこともできるのにと考えてしまうものです。
でも、私たちを成長させてくれるものは、必ずしも良い環境の中だけにあるのではなくて、
どのような時も、どのような出来事の中にも見つけることができるのです。
「直心是道場」(維摩経)という言葉があります。
何の疑いもない真っ直ぐな心があれば、どのような時でもあなたの心が魂の成長をする道場になる、という意味の言葉です。
どのような会社や学校や、相手がどのような人であっても、あなたの真っ直ぐで素直な心がそこから学びを得て、どれだけでも成長することができるのです。
逆に、どんなに恵まれた環境の中にいても、その心がなければ望むように進んでいくことは難しいのかもしれません。
悩みを解決するために必要なものは、恵まれた環境ではなくて、どのような状況からも学ぶことのできる真っ直ぐな心なのです。
生きていれば、いろいろな環境に身を置くことがあります。
大切なことは、どのような時も、目にするどのようなものにも、そこから何が学べるのか、これを私はどのように自分の糧にすることができるのかという、ものごとの本質を見る視点。
そのように見ることができるかどうかは、あなたの心次第なのです。
「誰もが自分の運命を決定する権利を持っている」
(ボブ・マーリー)
という言葉があります。
一人ひとりが運命を背負っています。
生まれてくる所も、親も兄弟も、私たちは自分で選んでこの世界にやってきたと言われています。
だから、生きるということは運命を引き受けるということなのでしょう。
それが、私たちがこの世界にいるための条件として与えられているものなのでしょう。
でも、その運命をただ引き受けるだけではなくて、その運命を私たちは自分の手で良くしていくことができるのです。
能力や才能などの生まれ持ったものや、環境や人生も、どう生きるかによって今までとまったく違うものに変えることもできるのです。
運命は、乗り越えられないような厳しい環境を持ってくることもあります。
でも、そのなかで、何のためにこんな苦労をしているんだろうと考えることはないのです。
何のために、今こんなに苦労をしているのだろうという考え方は違うのです。
今まで出会ってきたものすべてに価値がありますし、これから自分で選んでいく人生はもっと価値のあるものになります。
これからは、あなたが自分で選んでいく人生です。
常に、今ここからどのように私の人生を変えていこうかという考え方があなたにはふさわしいのです。
「人間にはそれぞれ運命があるにしても、
人間を超越した運命というものはない」
(アルベール・カミュ)
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