「一度きりの人生」を生きる
私の住む地域は、毎年のように雨季に大雨の被害があります。
先日、近所を歩いていると、この言葉に出会いました。
「うつむいとったら 虹は見えんばい」
時に、あるがままの現実と、あるべきはずの事実の違いに戸惑うことがあります。
でも、事実は、「現実を自分の心でどうとらえるか」でコントロールすることができます。
私たちが見ているものは、「これが正解」もなく、「これは間違い」もなく、「これで大丈夫」もない世界です。
だから、いつまでも相対的、対立的な世界にとどまっていては真に解放されることはありません。
固定観念、思い込み、こだわりを捨てて、ただ目の前のものを受けとめること。
日常のありふれた行為のなかにこそ、本当の真実があるからです。
つまり、日常のなかに本質は潜んでいるからこそ、日常生活のなかに、より深い発見や気づき、学びがあるということ。
これから、あなたの中で新しく生じようとするものは、形のないものから生まれてくるものだけではありません。
今、存在しているものが変化して、新しいものになることもあるのです。
必要なものは、恵まれた環境や人間関係ではありません。
あらゆるものから学ぶことはできるのです。
学ぶことにも、決まった方法はありません。
最終的に、たどり着く先が同じであればいいのです。
同じ道筋をたどる必要もなく、個人差があってもいいのです。
いつの日か、この世の全ての問題に答えを見つけても、自らの人生には、答えは見つけ出せないことに気づきます。
人生には答えがないことが、実は追い求めるべき問題なのであって、そう気づく時に、私たちは人生の意味を見るのでしょう。
人それぞれにも違いがあります。
でも、人間は、その違いを悩みに変えてしまいます。
正しかったり、間違っていたりというのは、あくまでも人間が言うことです。
仏教に「縁起」という言葉があります。
「すべてのものは、他との関係なしに単独で存在しているのではなく、関わり合って成り立っている」という意味です。
違いに目を向けるより、共に生きること。
必要なものは、哀れみではなく慈悲であり、憐みではなく愛。
人間は、独りでは「人間」ではないということ。
未来を意識するから、希望が生まれます。
希望とは、追い続けるものではなく、生かし続けるものなのです。
大切なことは、「いま」を生きること。
私も、歩みを止めません。
あいまいな日常のなかでも、希望をもって理想や目標を見て、どんな道でも、足の向く方へ進んでいきます。
「あなたのその笑顔をたやさないでください。
あなたのその優しさをたやさないでください。
あなたのその努力をたやさないでください。
人はみな苦しさに耐えて生きている。
あなたのその一生懸命生きている人生を
たやさないでください」
(須永博士)
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